iUG 事務局の安田です。
このブログではこれまで研究会の開催告知、開催報告を主に行ってきましたが、このブログをもっと社内ブログ/SNS の導入、運用の役に立てていただけるよう、その他のコンテンツについても随時公開していくことになりました。
まずは今回から社内ブログの話題を取り上げたブログなどをご紹介していきたいと思います。
○ 「組織間の横のつながりがない」のは本当に問題?
事務局メンバーでもある佐々木吾朗さんが書かれた以下のエントリでは、社内ブログに限らず、情報共有を促進するためのツールを導入する目的が
「組織間の横のつながりがない」という問題を解決すること
で本当によいのだろうか?という疑問を呈されています。
2006/01/16
ENIGMA VARIATIONS: イントラブログの導入目的
実は組織というのは本来そういったことを省いて効率を上げるために作られているのではないかという気がする。
つまり、組織というのは、横のつながりを必要なものだけに絞り込むことで全体の効率を上げるために作られているもののはずなのだ。
そのように考えると、イントラブログの導入にこのような目的を掲げるのは、実は矛盾している。こういった問題は組織構成や制度で何とかできるものだし、何とかしなければいけないものではないか。
つまり、そもそも理由があって組織を「縦割り」にしたはずなのに、それが問題になっているのなら IT で解決しようという前に、組織体制の問題として解決を図らなければならない、ということかと思います。
それを踏まえて佐々木さんは、社内ブログの導入目的は「横のつながりの促進」とは別のところにあるのではないか?と結んでいます。
○ 社内ブログ時代の組織体制?
こちらも同じく事務局メンバーでもある大木豊成さんが書かれたエントリより。
上に紹介したエントリとは逆の視点で、社内ブログの存在を前提にするとしたら今までとは異なる新しい組織体制を組むということも可能なのではないか?というご意見です。
2006/01/16
Web2.0 的 組織論 - 「走れ!プロジェクトマネージャー!」
インターネットの普及、イントラネットの普及により、企業内のコミュニケーションツールが対面、電話から、メールや掲示板、社内ブログなどにどんどん変わってきました。そこまでは組織体制は、以前と違いがなかったわけですが、そろそろ組織体制を作る際にも、そういったツールの活用で今までになかった組織体制が出来ても不思議ではないな、と思い始めたのです。
○ 「情報共有」が目的でよいのか?
こちらは第二回の社内ブログ/SNS 研究会に参加された manabux さんのエントリより。
manabux さんは研究会に参加して社内ブログの有効性を知ることができたものの、グループウエアを使って既に行っている情報共有と同じ目的になってしまっては意味がない、そもそも現在抱えている課題は何なのか?という視点に戻って考える必要があると気付いたと書かれていらっしゃいます。
2006/01/15
Quality! [よしあし!]:情報共有ではなく問題の解決が目的
しかし、ここで安易にBlogを導入してみてもそれは目的が情報共有になってしまっておりまたもや情報の分散を招きかねない、なんの為の情報共有か解らないまま社員を路頭に迷わせるということになりかねません。
ここは一度、基本にもどって何の為に更なる情報共有を進めるのか、当社の課題は何なのかをもう一度考える必要がありそうです。
今回ご紹介したブログはいずれも社内ブログ/SNS 研究会の主催者、および参加者の方が書かれたものですが、社内ブログを真に活用しようと考えた場合に視点がツール(手段)の前にそもそもの目的や組織論に向かう、というのは単なる偶然ではないようです。
安田 智宏(やすだ ともひろ) 経営企画室 調査日報 |
「走れ!プロジェクトマネージャー!」から飛んで参りました。
情報の収集・蓄積・流通・共有までがWeb1.0でできることなのであれば、発掘・活用の自動化といった人間力の一部をWeb2.0が分担してくれるようになるといいですね。
となると、そんなビジネス・インフラのプロバイダーとなるベンダーさんやITセクションのスタッフには、もう一歩ビジネスに踏み込んだスキルが求められるのだと思います。
http://www.atmarkit.co.jp/news/200601/06/gartner.html
――情報部門にかかわるスタッフはこれからどのようなことを意識すべきだろうか。
■自社のビジネスプロセスのディテールを知ること
■コンテキスチュアル・コンテントの環境で仕事をしなければならない
■ソフトウェアとサービスの違いはなくなっていく
投稿情報: 課長007 | 2006年1 月18日 (水) 11:22
コメントありがとうございました。
> 発掘・活用の自動化といった人間力の一部をWeb2.0が分担
「人間力」、言い得て妙ですね。非常に同感です。
社内ブログしかり、Web 2.0 的な様々なツール・技術しかり、まさに日頃人間が行う「つて」とか「クチコミ」と言った情報の見つけ方、伝え方を「補完」「支援」する役目を果たすことができるとよいのではないかと私も思います。
> ビジネス・インフラのプロバイダーとなるベンダーさんや
> ITセクションのスタッフには、もう一歩ビジネスに踏み込んだスキルが求められる
これもごもっともですね。
IT は単なる手段と考えた上で、目的の明確化、目的を達成するための最適な手段の選定、ということまで含めてサポートできなければ存在意義を失ってしまいますね。。。
時には「それは IT を使わなくてもできるのではないですか?」と言えるくらいの自信とスキルが必要かもしれません。
投稿情報: 安田 智宏 | 2006年1 月18日 (水) 17:37
安田さま
iUG事務局、ご苦労様です。
本業の方も大忙しのなか、第2回研究会ありがとうございました。
懇親会でもあまり情報交換できませんでしたので、ぜひまた機会を作って盛り上がりたいですね!
TBありがとうございました。
投稿情報: manabux | 2006年1 月23日 (月) 00:14
manabux さん
コメントありがとうございました。
現在第 3 回の準備中です。次回もぜひご期待ください!
投稿情報: 安田 智宏 | 2006年1 月24日 (火) 22:55