第3回社内ブログ/SNS研究会では、恒例となったグループディスカッションも行われました。今回は少し趣向を変えて、ケーススタディ方式を採用。「創業 後10年が経過し、組織が硬直化を始めたベンチャー企業の経営者が、社内ブログ/SNSの導入を考えた」というシチュエーションが設定され、この中で「想 定される障壁はなにか」「運営上の施策とツールの機能要件として求められるものはなにか」というテーマで参加者の皆さんにディスカッションしていただきま した(詳しいケースの内容については、iUG公式ブログの記事「Vol.3グループディスカッションのテーマについて」をご参照下さい)。
ディスカッション後には、各グループから討議内容をご発表いただきました。以下に、主な意見をまとめたいと思います。
■ 想定される障壁
まず「想定される障壁は何か」という点ですが、やはり「書いてくれる人がいないのではないか」という点を多くのチームが指摘していました。その理由につい ては、「情報を出し惜しみする」「情報を出す価値を認識していない」「ITスキル/文章力の問題」「書く時間がない(忙しい/業務時間内に書くことが認め られるか)」などさまざま。「書いても反応が無ければ、書くのをやめてしまう」という意見も挙げられていました。
また「荒れる」「悪口を書かれる」、「情報が漏えいする」といった書き込みの内容についての問題を挙げるチームも。この他「メールとブログの使い分けを考 えなければならない」「ビジネス上の効果として見返りを求められる」「ネガティブな意見の人々から抵抗を受ける」といった点が障壁として挙げられていまし た。
■ 求められる施策
次に「求められる運用上の施策/機能要件は何か」という点について。まず施策面ですが、多かったのは運営上の責任者が必要という意見。「まとめ役」「ファ シリテータ」「サクラ」「ヘルプデスク」と様々な肩書きが挙げられていましたが、共通しているのは「誰かが会話を盛り上げ、望ましい方向に進むように対応 する必要があるのでは」という考えでした。
「会話の盛り上げ役を置く」と似た考えとして、「参加しやすいように、書くテーマを与えてはどうか」という意見も挙げられていました。Q&Aシス テムと連動したり、キャンペーンを行うことなどを通じて、「書くことがないから書かない」という状態を避けようという考えです。類似意見として、「テーマ を限定しない(どんな内容でも書き込み可にする)」ことで、参加を促すという考えもありました。
「トップのコミットメントを求める」「社長が書く」など、上層部の積極的な参加が必要、というのも多かった意見です。この他、施策としては「コメントは匿 名とするなど、多様な参加方法を認める」「最初は緩いフレームで始め、走りながら考える」などといった意見が挙げられていました。
■ 求められる機能
最後に「求められる機能要件」ですが、「想定される障壁」で書こうとする人の少ないことを挙げていたグループが多かったこともあり、「簡単で書きやすいシ ステムとすること」という意見が多く出されていました。また「デザインを自由に変えられる『マイポータル』機能を付けるべき」という意見を挙げたグループ もありました。
他に多く挙げられていたのは、投稿された記事から必要な情報を整理する機能。タグ付けやフィルタリングといった機能をブログに追加するといった意見から、 「ストックを整理していく機能(Wikiなど)を同時に導入する」といった意見まで、様々なアイデアが提示されていました。またこの他の意見としては、 「メール投稿機能を設け、忙しい人でも参加できるようにする」「Mixi的なコミュニティ機能を付ける」などが挙げられていました。
みなさんはケースを読んで、どんな考えをお持ちになりましたか?
今後も社内ブログ/SNS研究会では、グループディスカッションの機会を設けていきたいと考えています。「こんなトピックはどうか?」「こんな形式でディ スカッションしては?」というアイデアをお持ちの方は、お気軽に事務局までご連絡下さい。みなさんのご意見をお待ちしております。
小林啓倫(こばやし あきひと) POLAR BEAR BLOG |
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